※会場は上演時間の30分前です ※上演時間は約80分を予定しています
高校にいけなかった私は、中学を卒業して魔法少女になるしかなかった。 マジカルステッキがあれば悪い人たちをやっつけるのなんて簡単。 魔法の粉を妖精たちに届ける仕事もすぐに覚えた。 「きみは魔法少女になるために生まれたんだポル」 ボスはいつも言ってくれていいた。 そんな転職どうしてやめたかって、怖くなったからだ。 魔法がなかったら私は生まれた意味がないんだろうか。 私はいま、不動産屋で働いている。
今日も先輩へのお茶くみはできない。
2018年5月に中馬真弥が旗揚げしたひとりぼっちユニット。 見る人の想像力を刺激する、 どこか人として大切なものが欠けたような演出を得意とする。 東京学芸大学教育学部を卒業した中馬の身勝手なやさしさのもと、 全ての人間の強さと弱さを肯定する演劇を目指す。
幸せな家庭に生まれ育ち、両親からも愛されながら暮らしていた少女、野上梨沙。 しかし父親が経営する会社が倒産した事をきっかけとして、一家は離れ離れとなってしまう。 明日をも知れない身となり、彼女は奈落の底へと堕ちていく。そんな中で現れた男は悲しい運命の持ち主だった。
今回は演出参加!!! 4バージョンのうち、 『ロンゲストスプリング』チームのメインの演出を手がけつつ 、3人の演出が全チームそれぞれアレコレ口出しつつ進めております。
劇作家つかこうへいさんが、最年少で岸田國士戯曲賞を受賞した「熱海殺人事件」。圧倒的な熱量と、登場人物の内面を徹底的に曝け出すことによって立ち現れる、滑稽で愛すべき「人間」の姿が魅力の舞台作品です。
初代「熱海殺人事件」が生み出された後、登場人物や基本設定を同じにしながら、様々なテーマを盛り込み直し、展開を異にした「別バージョンの熱海殺人事件」が次々に上演されました。
今回は、その中から「ザ・ロンゲスト・スプリング」「モンテカルロイリュージョン」「売春捜査官」「サイコパス」の4バージョンを、同時に上演するという稀有で挑戦的な公演となっています。
つかこうへい作品を愛するキャンディプロジェクトが令和元年にお送りする、普遍的で、しかし新しい「熱海殺人事件」を刮目せよ!
※開場は開演の30分前となります。 ※全席自由席となります。
※通しチケットは、前売でご予約いただく必要があります。
《ザ・ロンゲスト・スプリング》
《モンテカルロイリュージョン》
《売春捜査官》
《サイコパス》
この公演は当初、京都大学吉田寮食堂での上演を目指していましたが、事情により叶わず、東京での公演となりました。
会場は、南千住にある一軒家の二階。居住空間をそのまま使った“家公演”です。 文字通り、手が届きそうな距離で俳優を見ることができる空間です。 俳優の息づかいまで、伝わってしまう空間です。
初演にもまして、濃密・濃厚な芝居となると思います。宜しくお願い致します。
東京からずっと西に、一つの学生寮があった。 キャンパスのはずれ、 建っているというより地面から生えているといった風情の木造の学生寮。 100年前から学生たちが暮らし、やがて去っていった場所だ。
黄ばんだビラや落書きだらけの廊下。穴蔵のような部屋。 部屋の中の壁もまた、落書きで埋め尽くされている。 かつて若者たちが、ここを去る日に、書き残していった言葉たちだ。
西棟2階のどんづまり、209号室にたむろしている5人の学生にも、 それぞれの旅立ちのときが迫っている。
そして、寮自体も最期のときをむかえようとしていた。
京都で演劇をしていた大田と東京でうつろな目をしていた出口からなる社会人演劇ユニット。 財形で貯めたお金を元手に、ひっそりと役者や稽古場を探している。 ユニット名は"芝居する熊"の意で、大田と出口が共に熊さんのようなビジュアルなことから名付けられた。 舞台上でくらい牙を剥いて暴れたいと思うものの、生来の気弱さがそれを許さない。
2017年7月、旗揚げ。 2017年12月、『うかうかと終焉』で第23回日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞。
※開場は開演の30分前から ※全席自由席
今日、戦争がはじまった。 スマートフォンはアラームを鳴り響かせ、東京にはミサイルの雨が降り注ぐ。 それでもなお、東京から離れた小さな町の人たちは、黙々と日々を生きていた。 テレビから聞こえる悲惨なニュースに心は痛むけれど、豚を飼い、畑を耕し、酒を飲み、恋をしたり、笑ったり、泣いたりしながら。 たくましく、健気に、一生懸命に。 それが人間のリアルな姿だと思っていた。 ――この町にミサイルが落ちるまでは。
近代文学翻案シリーズ第四弾は、坂口安吾『白痴』とアゴタ・クリストフ『悪童日記』のクロスオーバー。 ともに戦時における市井の人々の姿を描いた作品で、人間の心のグロテスクさを生々しく暴いたという点で通底している。 戦争によって立ち現れる「人間の醜さ」は、元より備えていたものか、善性が変質させられたものか。
キャンディプロジェクトは【ブンガク×オンガク】をテーマに舞台作品を発表しています。 「言葉にし得ない何か」を、言葉によって表現しようとした「文学」、言葉以外で表現しようとした「音楽」。 その二つを掛け合わせることによって立体的に見えてくる「人間」を描きたい。 主宰キャンディ江口を中心に、そのような挑戦を続けています。
※開場は開演の30分前から ※全席自由席
「この代わり映えしない毎日が、ずっと死ぬまで続くのだろうか」 富良野つばさは、延々と繰り返される日々に、ぼんやりとした不安を感じていた。そんなある日、結婚間近の恋人に黙って出かけたアイドル「コッペリア」のライブ会場で、 つばさは――河童に出会った。
すったもんだで辿り着いたは、世にも奇妙な河童の国。欲望の限り自由に生きることができる、グロテスクでハッピーな世界。すべてが平等で、しがらみのない夢の世界。 享楽的な香りに翻弄されるつばさは「河童の国」から逃れようともがくが、いつしか心の奥に迷いが生じていることに気づく。 ――僕は恋人の待つ現実に戻るべきか、自由で魅惑的な河童の世界に留まるべきか。
キャンディプロジェクトがおくる「近代文学翻案シリーズ」第三弾は、芥川龍之介『河童』と、バレエ作品として有名な『コッペリア』の交響劇。 芥川が「ぼんやりとした不安」に浸食され自己嫌悪に陥っていく中で発表された異色作『河童』。明るいバレエ作品ながら、怪奇小説『砂男』の不気味さが下敷きとなっている『コッペリア』。この二作は、人間でないものを通し、人間の本性を描いているという点で通底している。 舞台上での生演奏、ダンス、殺陣など、享楽的なエンターテインメントに包まれているのは、狂気か純心か。
キャンディプロジェクトは【ブンガク×オンガク】をテーマに舞台作品を発表しています。 「言葉にし得ない何か」を、言葉によって表現しようとした「文学」、言葉以外で表現しようとした「音楽」。 その二つを掛け合わせることによって立体的に見えてくる「人間」を描きたい。 主宰キャンディ江口を中心に、そのような挑戦を続けています。
※開場は開演の30分前から ※全席自由席
東京からずっと西に、一つの学生寮があった。 華やかな学生たちが行き交うキャンパスのはずれにある、建っているというよりは地面から生えているといった風情の 木造・2階建ての古い学生寮だ。 100年前から学生たちが暮らし、やがて去っていった場所。
黄ばんだビラや落書きだらけの廊下にこっちからあっちまで並んだ穴蔵のような部屋。 部屋の中の壁もまた、落書きで埋め尽くされている。 かつてここに住んだ若者たちが、ここを去る日に、書き残していった落書きだ。
西棟2階のどんづまり、209号室にたむろしている5人の学生にも、それぞれの旅立ちのときが迫っていた。 そして、寮自体も最期のときをむかえようとしていた。
京都で演劇をしていた大田と東京でうつろな目をしていた出口からなる社会人演劇ユニット。 財形で貯めたお金を元手に、ひっそりと役者や稽古場を探している。 ユニット名は“芝居する熊”の意で、大田と出口が共に熊さんのようなビジュアルなことから名付けられた。 舞台上でくらい牙を剥いて暴れたいと思うものの、生来の気弱さがそれを許さない。